マンション投資の鉄人

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第二十五の鉄人

Ⅱ.今後の展開を考える 私のマンション投資の20年(14) 目指すは「退去ゼロ」

鳥取県在住 T.T.

リテンションです。 マンション投資は賃貸経営です。セールスの最大化、利益の最大化を図ります。「賃貸経営は退去との戦い」だと思います。『空室の心配さえなければ・・・・・』と、嘆き、常に満室状態の自分の部屋を夢見る方々も多いのではないかと思います。

「RETENTION」を直訳すると「維持」という言葉になります。「リテンション」とは、「維持」という言葉が示すように、居住者に住み続けて頂くこと。居住者が入居中、退去を考えることのないようにする試み、活動です。大学生が就職が決まって遠方で勤めることになったがために転居する就職退去。結婚で新居に移る結婚退去。これらを私は「ハッピー転居」と勝手に言っています。この春、私の部屋で女性の方がご結婚ということで退去されました。10年ほど住んでくださいました。嬉しい話です。お部屋を借りて頂いていた私も彼女の幸せに少しでも関われた喜びがあります。

退去理由が「ハッピー転居」であれば、退去そのものを嘆くことはありません。こころから「おめでとー!」「長く住んでくださってありがとー!」「新たな挑戦がんばれー!」「どうぞお幸せになって!」と拍手で送りだす気分です。

そうでない退去は要注意です。リテンション活動が必要です。対策をとらないとこの入退去から様々なコスト発生があります。なによりも退去があると空室期間中の収益はゼロです。だからこれを極力抑え、なくす必要があります。目指すは「退去ゼロ」です。

「そんなんムリじゃん!」「入居期間は賃借人個人の事情によるし、運だよね。契約より短い期間で出られる人もあるし、逆に長く住まわれる人もいる。どういう人に当たるかは運だからどうにもならないんじゃないの?」

これは本当にそうでしょうか? 「そうです。」と言ってしまえば元も子もありません(笑)。私たちオーナーの仕事はなくなってしまいます。 確かに学生さんなら大学卒業就職。サラリーマンの転勤。単身者の結婚退去等々あると思います。しかしながら今までありえない短期入居も経験しました。2年の普通契約をしたのに3か月で退去。6か月で退去。というのも経験しました。なにかが間違っていたのです。その契約、判断ミスはなかったのか。足りないものはなかったのか。居住者側に問題があったのか。オーナー側に問題はなかったのか。時計の針を巻き戻して、間違いに気づけるものならその時に間違いに気づかなければならなかったのです。

入居者からアパマンプラザに退去連絡が入ると、アパマンプラザからはオーナーへ退去ハガキが届きます。内容を見て、「まじかっ!」と思ってしまいます。「もう出られるのか」「なんで!?」「またお金がかかる。」「労力と時間も。」と。でもそこには居住者の方に様々な理由、事情があるのです。

どうしようもない理由での退去はあります。しかし、それ以外の経済的理由(家賃が高い)や住み心地といったことが理由での退去を避けることはできます。改善できることで、その人が居住する可能性がある期間目いっぱい入っていて頂けるようにすることは必要最低限、我々オーナーがすべきことだと考えます。日々家賃をもらい続けること。日銭家賃の長期的獲得こそが収益の最大化であり、ひいては利益の最大化になります。キャッシュフローはついてきます。