マンション投資の鉄人

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第二十五の鉄人

Ⅱ.今後の展開を考える 私のマンション投資の20年(20) 「住み心地」苦情の実例

鳥取県在住 T.T.

「マンションの音問題」です。賃貸管理会社と建物管理会社と管理組合に係わってきます。問題に向き合うオーナーの当事者意識が重要なのは言うまでもありません。一例ですが、こういうことがありました。

ミニ大通りにあるマンションで、6階と7階に1DKを2室持っていますが、二年ほど前、7階で7か月の短期契約居住者の退去がありました。ご病気後の療養で近くの大きな病院に通うということで、女性の方でしたが私の部屋を選ばれ静養していらっしゃいました。7か月たって契約期間満了ということでしたが、その際、退去立ち合いでアパマンプラザの担当者が聞いたのが、「夜どこからか物をたたく音がしてうるさい時があった。さらに何度かその音がしている時、上の階から天井を棒のようなものでつつくような音がして怖かった。夜音がするので私の部屋からその音がしていると思ってつついていらっしゃったのではないかな」ということを聞いたということでした。7階の女性の方には病気療養中にもかかわらず、精神的にも怖い思いさせることになってしまいました。

一方、6階の方はその一年位前にアパマンプラザに音が気になると苦情を言っていらっしゃいました。アパマンプラザから情報を得ていましたが、その後6階の方からは連絡がなく静観していました。6階の方は男性の学生さんだったと思います。勉強していて音が気になるということだったと思います。6階のその学生さんも普通契約が終了する2年ちょうどで契約は更新されず出ていかれました。卒業という転居理由ではなかったと思います。ひょっとして、控えめな方で音を我慢していらっしゃったのかも知れません。静観していた私も不覚だったと思いました。

6階の学生さんも、もしもこういった音に悩まされるといった生活上の不満足がなければもっと長く住んで頂けていたのではないか。そして、それ以上に自分の部屋を借りてくださっている方に迷惑をかけていたということを知り、痛恨の極みでした。

自分の所有する2部屋から音の苦情があがっているということを聞いて、オーナーとして行動しなければと思いました。私も遠方に住んでいるとはいえ、2部屋を所有するマンションの組合員です。何ができるか、なんとかしなければ、という思いが日増しに強くなり札幌行を決めました。理事長と建物管理会社の担当者に直接会って現実にこういう問題が発生していて、どういう対応ができるかを協議しなければ、という気持ちでした。

事前にアパマンプラザの担当者とは2週間位にわたって対応策をどうするか事前に電話やメールでやりとりしていました。建物管理会社担当者とアポをとっておいて頂き、3年半ぶりに札幌に行きました。建物管理のD社担当者の方にも状況調査をしていただいたりしていました。オーナーとして、居住者退去の際に分かった、そういった状況があったことを説明し、改善を直訴するつもりでした。

しかし、マンションはコンクリート一体構造で、音はあらゆる方向から響くため、音の発生個所は特定できないのが一般的です。私の部屋の居住者の天井をつついた人も下の部屋から聞こえてきているということだったのでしょう。そもそも上からつつかれて怖かったというのも、本当に上の部屋の人がつついていたかどうかも分かりません。マンションではコンクリートを伝わってくる音の発生個所を特定するのは非常に難しいです。他のマンションで間違っていて喧嘩沙汰になったケースもあるということも知っていました。だからどこまで改善できるものか不安でした。