教えて!!Mr.アパマン

<<一覧へ戻る
人事採用×人工知能(AI)


営業部 二瓶 卓真

 過去に「AI管理員・AIコンシェルジュ」の話を取り上げたことがあるが、人工知能(AI)が現代社会でますます活躍するようになってきていて、最近では、採用人事にまで利用され始めているという。
 現在、大手企業の多くは、新卒者向けの採用活動に、インターネットを使ったエントリーシートによる採用方法を取り入れている。
 しかし、現在ではエントリーシートの問題点が表面化してきているという。そのひとつは、人事が大量のエントリーシートに目を通さねばならず、じっくりと慎重な吟味ができないことだ。となると、結局は大学名などの分かりやすい部分でふるいに掛け、優秀な人材を落としている可能性も考えられるのだ。
 この状況を改善しようと、各大手企業がAIによる採用人事を導入している。
 確かに、企業側としては、大きな数の中からより良い人材を選ぶ助けになるだろう。AIは従来のコンピュータと違い、自分で学習と判断をすることができ、抽象的な認識も可能で、人間以上に大量のデータを扱うことができる。これからますます導入する企業が増えていくことは容易に想像される。また、将来的には、社内での昇進降格人事にも進出してくるとも言われているのだ。
 しかし、今のところは、一次面接はAIが行っても、その後の面接はどの企業も人間が行うことになっている。AIには、その人がどういう人なのか内面的な部分を判断するのは難しいとされているからだ。
 このように、時代とともに採用現場は変わってきているのだ。
 ただ、受験者側は企業がどんな人材を求めているのかをチェックしなければならないことに変わりはないし、企業側は、今までより明確に、どんな人材が欲しいのか、はっきりと定義化しなくてはならない。
 AIによる採用人事には、賛否両論あるかと思うが、企業側・受験者側両方が納得できるような方法であって欲しいと思う。と同時に、そんな方法は理想論で、実際には誰もが納得するような採用方法が、今後出て来ることはないだろうとも思ってしまうのが、正直なところである。