マンション投資の鉄人

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第十一の鉄人

「賃貸不動産経営」~マンション投資
がんばれオーナーさん!

岡山市在住 広告会社勤務 H.K(40歳)

 私は、今年で最初に投資用マンションを購入してから7年が過ぎようとしています。
今まで経験したことや、将来の不動産経営について感じたことをお話したいと思います。

1.音を上げない為に、値を下げる

今皆さんが購入しているマンションには、入居者がいますか?ローンで購入している方は「値下げしなくてはいけないのはわかっているが、借金があって返済しなければいけないので、ふみきれないよ。」という方も多いと思います。入居者が決まるのはタイミングもありますが、2ケ月以上空いたらすぐに値下げに踏み切ってください。「家賃を5.000円もさげるのですか!!」「そうでなければ決まりません」「そんな値引きには応じられません。もうすこし待ちます。」これは昨年、私と不動産管理会社の営業員との会話です。
私の所有しているマンションでも家賃6万円を55000円にしないでいたら5ケ月空いたままになってしまいました。5ケ月空室ですと、60.000円×5ケ月=30万円の損失です。この30万円は永久的に取り戻すことはできません。5.000円の値引きは、1年で5.000円×12ケ月=60.000円です。2年で12万円、3年では18万です。もうお分かりですね、5.000円を値引きしなかったことによって5ケ月分の55.000円×5ケ月=275.000円が、機会損失になってしまいました。

2.不動産管理会社との連絡

それからしばらくして不動産管理会社の営業員より「お客さんから部屋は気にいったけど、もうすこし家賃を下げてほしい。」との連絡がありました。営業員が「オーナーさんと相談しますので、2日~3日待ってください。」といったとします。果たしてこのお客さんは、待ってくれるでしょうか?多分待ってくれないと思います。何しろお客さんは忙しいのです。それにたくさんの部屋を見て選んでいます。即、返事をしないとお客さんは逃げてしまいます。自分が買い物をする心理を考えれば、きっと分かると思います。私は携帯電話の番号を営業員に教えていたため、連絡が入りすぐに決めました。それからは、家賃の値下げについての許容範囲は営業員と打ち合わせをおこなっています。皆さんも携帯電話をもって、いつでも返事のできる体制を整えてください。ここで決めなければチャンスを失ってしまいます。不動産経営で一番大事なことは、空室の期間をなるべく少なくすることです。家賃を下げてでも、入居時の一時金を負担してでも、部屋を埋めるべきでしょう。

3.入居者の意識

 日本の安全神話も崩壊し、凶悪な事件が新聞やテレビを賑わしています。マンションの防犯や安全に対する入居者の意識は、オーナーとはまるで違います。特に女性は、建物が安全であるかどうか、防犯に対する意識が「第一条件」となってきました。家賃が高い安い、とか間取りが良いかどうかよりも、安全を優先する女性も多くいます。具体的には鍵です。ピッキングやサムターン回しそしてカム送りなど年々高度化してきています。
鍵を二重にする。カードキーにするなど専門家に相談するべきでしょう。私は、入居者が退去したあとにはICカードを利用した補助錠や理事長になっているマンションには防犯カメラの設置等行っています。部屋の中も、床やじゅうたんは、なるべく明るい色に変えています。人の目線は7割が床を見るといわれています。床の豊かさは人の気持ちをひきつけます。トイレもウオシュレット式に変更しています。なるべく女性が入居したくなるようにリフォームしています。これからの時代は、こうした独身女性のニーズを、的確につかむことが大事になってくるはずです。女性が入るマンションには男性も入りますが、男性が入るマンションに、好んで女性賃借人がつくとは限りません。女性に嫌われれば、対象客を50%逃したようなものです。

4.これからの不動産経営

今東京の都心では、駅近辺で週単位や月単位で貸すウイークリーマンションや、入居するのに面倒な手続きがなく、転居するにも費用がかからないアパートが盛況です。テレビやラジオ等でお客様を集客しています。単身者向けのマンション経営のオーナーには、まちがいなく短期貸しの業者の動きは将来必ずライバルになります。ライバルの魅力が、入居が簡単で権利金や敷金あるいは更新料や仲介料が0円で、家具付等で気楽に引っ越せるという点は重要です。確かに入居者が、入居時に多額の資金を用意し、家具まで持ち込むのでは経済的かつ精神的にも負担になります。この流れから、賃貸不動産経営は空間を好きな時間だけリースする時代に突入した感じがします。今東京、大阪の都会では次々に供給されてきています。この流れが、近い将来全国に普及し始めると、従来の権利金、更新料、不動産仲介料、保証人、さらに家具や設備の充実を考え直す状況になるでしょう。具体的にいうと近隣に駐車場を確保することや、ペットやピアノの対応、あるいは仲介料の負担、敷金の軽減や権利金の免除等です。これからもこうした状況はもっと続きます。自らが努力と工夫をしない限り、生き残るのは難しいと考えておくべきでしょう。


参考資料「いい家朝日home」