マンション投資の鉄人

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第九の鉄人

日本はゼロサムゲームの修羅場と化す、海外へ一時避難が懸命。 :リゾートアイランド北海道。

神奈川県厚木市在住 S.M.(不動産コンサルタント)

リーが最近一段落ついたそうで、欧州大陸を色々旅行しているようです。そして、旅先で色々回想する中で不動産価格の上昇が私の予想通り進んで来た事に改めて感心したようです。

私は、ロンドンとその近郊が上がった時、次はリゾート地のコッツウオルズとレイクディストリクトにまず波及するだろうと言いました。案の定、地価の上昇はリゾート地に飛びました。

そして、その次は大陸のリゾート地フレンチ リビエラやスペインだろうと言いました。現在欧州のリゾート地の価格は有名な所で3ベッドルーム5~6000万円、無名の所で数千万円です。だいたい英国同様数倍になってしまいました。日本一のリゾートの名所葉山のそれが2000万円台にある事を考えると非常に高価です。ちなみに葉山はバブルの頃は8000万円していました。

何も私に予知能力が有ったわけではありません、バブルの時日本で起きた事を欧州に当てはめて助言しただけです。ある種の普遍的な現象はソロスさんが言われるようにギリシャ悲劇のように予言どおり進むものです。


8年前に20世紀末期ファーイーストにエコノミック ジャイアントと呼ばれた国が有ったと歴史の教科書に残るだろうと冗談で書きましたが、不動産価格からわかるように欧州人が考える日本のプレゼンスは既にそれに近いものになってしまいました。

日本の現状を考えると、国内の問題が解決できたとしてももはや二度と世界経済の桧舞台に出る事は無いでしょう。中国の台頭・少子高齢化等全てのファクターがネガティブな方向を示しています。これでホープレス以外のどんな未来が有るのでしょう。


日本は年金生活者の生活水準を下げるか、取れるところから取るかの二者択一しか残されていません。おそらく、典型的なゼロサムゲームに突入する事でしょう。そして、必ずまず取れるところから取る方に振れます。なぜならば、その方が大衆受けが良いからです。しかし、実はこれは30年前英国が犯した愚です。30年前英国では税負担を嫌い高所得者がどんどん米国に逃避してしまいました。そして国はいっそう荒廃してしまいます。


先日亡くなられたレーガン元大統領とサッチャー元首相は1980年にサプライサイドエコノミックスを掲げこの弱者よりの政策に終止符を打ち、公共部門の縮小、強者への高税率の廃止で米英の現在の繁栄の基礎を築かれました。

しかし、日本はまだ1970年代の英国状態を10年以上続けています。私は頭の良い方々はもう日本は立ち上がれないだろうと確信されていると思います。後はどこまで最悪の事態が防げるかという事に心をさかれているではないでしょうか。


じゃあ、海外で働いて財を築けば良いではないかと思われるかもしれません、その通りです。しかし、よほどの能力が無い限り海外で高給は取れません。もしそれほどの能力が有れば、不動産投資などやる必要はありません。ピニンファリーナの奥山さんのように、ビジネスマンとして勝ち進んで行けば良いのです。

彼は、私が英国にいる頃オペル コルサのスタイリングをやられたと聞いたのが初めてでしたが、同じ日本人として嬉しいですね。私にとって、ピニンファリーナとエンツイオは子供の時から特別でした。『イタリアは景色が美しい、そして女性が美しい、だからフェラーリは美しい。』エンツイオのこの言葉はフェラーリの全てを言い尽くしているようで好きな言葉の一つです。

ついついフェラーリ好きなので話がそれてしまいましたが、我々凡人はなかなか世界では戦えません。やはり、日本で勝って財を築くしかありません。そして、築いてしまえばそれを海外に移転する事は簡単です。


そして、なにも海外に籍を移したからと言って日本に来てはいけないわけではありません。マネーワイズ ホリデイ プロパティ スペシャルを読んで今度は逆にこの欧州の現象をアジアに当てはめたらどうなるだろうと考えました。

どうなると思われますか?私は北海道がアジアの富裕層の避暑地として有名なリゾート地になるのではないかと考えました。梅雨は無いし真夏に涼しいしエアーリンクのアクセスは良いし文句無しではないでしょうか。

私自身、英国が高騰してしまった現在、将来夏は北海道の湖畔かなあと考えている今日この頃なのです。