マンション投資の鉄人

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第十六の鉄人

実録不動産競売の鉄人(10)

札幌市 不動産業 Y.Y.

競売流し

今まで数多くの競売物件を落札してきましたが、先日落札した物件を流しました。

札幌地裁の物件で中島公園近くのマンションでした。
前回にも書きましたが最近は、競売物件の数が少ない割に入札者の数が多くあまり入札に参加していなかったのですが、札幌市中央区地下鉄駅徒歩3分の好立地で最低売却価格98万円70_の広さで多少築年数の古い物件でした。

この物件には管理費等の滞納金が約300万円あり多少リスクがある物件でしたが、滞納金の期間が9年間でそのうち4年分は減額されると思い入札を考えました。

平成16年4月の最高裁の判決でマンション管理組合が組合員である区分所有者に対して有する管理費及び特別修繕費に係る債権が5年間の短期消滅時効を定める民法169条所定の定期給付債権に当るとされましたので、チャンスと思い入札し落札しましたが、裁判所の物件ファイルに記載されていない瑕疵が多々ありました。

代金納付の最終日まで悩みましたが、時間がかかりそうで気分が全くノリませんでした。保証金を流し物件取得を諦めました。

最近は競売を専門にやっている同業者でも同じような話しを聞きます。
これは札幌地裁だけに限ったことではないでしょう。

不動産競売はオープンマーケットでインターネット等を利用し物件情報を見る事ができるので、全国どこからでも入札することが可能\です。良い物件が出ると入札者が殺到して落札価格が高く面白味がなくなります。

我々のようなプロは多少リスクのある物件にも狙いをつけたりするが、競売は室内を確認することが出来ないので運が悪ければ保証金を流すハメになることもあります。

最近は競売ブームのような感じで皆さんも気をつけてください。
私は暫くの間不動産競売はお休みします。