マンション投資の鉄人

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第二十の鉄人

私の空室対策~MY WAY~

札幌市在住 生涯現役を目指すS・S

 昭和40~50年代の楽しみは月に一度、数日の東京行でした。東京見物ではなくホテルライフを満悦しに行くのです。日比谷公園近くの1890年(明治23年)に産声を上げたそのホテルは、1923年(大正12年)に米国の建築家フランク・ロイド・ライトの設計よる通称ライト館がオープンし欧米流のライフスタイルを伝えるサービスが満悦できる場となって世界各国で評判を呼んだのです。
 1970年(昭和45年)に新本館がオープンするのに伴い、ライト館はそのほとんどが取り壊され、その1部は現在、愛知県犬山市にある博物館明治村に再現されています。
 昭和40年後半には、ライトの影響が色濃く残った趣のある古い部屋がまだ少しはあり、外国人が多く住んでいました。ワンルームマンションが少ない時代です。ほとんどの住人は日中は部屋のドアを開けたままです。

 ホテルの中を散策するのは楽しく、子供連れで歩くとそんな部屋を覗くのも皆オープンに許してくれました。
 ベッドの他に必ずある机の上にはタイプライターがのり傍には洋書(今ならパソコンでしょうか)、冷蔵庫の上にはお茶やお菓子等ルームサービスで取り寄せた物がのせてあり(今ならコンビニが活躍しそうです)、他に作り付けの洋服入れでは足りないのか、たくさんの洋服をハンガーパイプに掛けてあったり、テレビはスイッチを入れっぱなしで、とてもモダンで華やかな暮らしに見えました。

 ホテルの部屋はいわば究極のワンルームです。それでいてワンルームには昭和の茶の間の匂いがします。書斎、客間、食堂、居間、寝室にと用途をその時々で替えます。
 そんなワンルームをホテルライフを満悦した後に東京にて求めました。

 どこが良いかといろいろ歩き、青山界隈がピタッときたので、北青山・南青山・原宿・渋谷の狭間にある元祖デザイナーワンルームマンションと現在も呼ばれている所の1室、最上階・12平方メートルです。造り付の机に上ると富士山が見えました!一生をここで暮らしても満足と思えるマンションでした。

 昭和49年築ですが昭和60年に現金で850万円で求めました。(49年における新築時売値と同額。)昭和57年から3年間は同じ持ち主から月額6万円(管理費込)で借りていました。偶然にも札幌に数年暮らした方が家主であったために買うことが出来ました。
 その後、平成15年に借金返済の為(ここ1ヶ所を担保に2,700万円のカードローンを組み、後に追加担保で数ヶ所を入れていました。)800万円で売却しました。
 先日、東京のその売却時にお世話になった不動産屋の女性社長に「札幌では立地が良い素敵なワンルームマンションの昭和49年築なら100数十万円位で買えるがそこも結構安いのでは?」とさぐりを入れました。驚きの答えでした。「10平方メートル台で今は1,500万円程です。」買戻しはあきらめました・・・!

 ここでワンルームマンションの使い方を徹底的に覚えました。
 札幌での投資先は初めはワンルームの他にファミリータイプにも手を広げていましたが、この渋谷1丁目のワンルームマンションを使いこなしてからは徐々に変えていき現在20室の賃貸物件のほとんどはワンルームです。

 アパマンプラザから内装工事、定番の家具家電設置、清掃終了の通知を受けると私の出番です。玄関を入って、傘立てに傘と靴べらを、床には公園等が近い場合は泥よけマットを置きます。玄関近くのホール部分にはポールハンガーを、そしてまさかの時の為に懐中電灯を掛けます。バスユニットの内部です。ペーパー類は予備をも、すぐにでもシャワーを浴びれるようにタオル類(足ふきマットも忘れずに)、石鹸類、歯ブラシやへアブラシ等も、もちろんシャワーカーテンは素敵なのを掛けておきます。

 小さなキッチンにはお茶を入れるためにケットルを、そのお茶類をいろいろと準備します。冷蔵庫や冷凍庫には脱臭剤も必要です。そして美味しい北海道の水や飲み物を入れます。食器やコップ、スプーンやフオーク、箸や缶切り・栓抜きもなくてはなりません。今時ならワインオープナーもあると良いかもです。コンビニはたいていの場合、ワンルームマンションのすぐ近くにあり、1人で楽しめる食品や飲み物もたくさんおいてあります。電子レンジで調理可能な器具や少し広めのキッチンがついている場合は小さな鍋やフライパンも置きます。布巾類やエプロンも掛けておきます。札幌市では有料ゴミと無料ゴミを分別で出す決まりですのでゴミ袋も初めの数回分は用意します。

 札幌市の広報やそのマンション地域情報の載っているチラシや案内本等も入れておくと生活を楽しむのに役に立つのではと思い備え付けます。
 その他、居室部分の洋服を掛けるクローゼットには、これでもかという位たくさんのエモン掛けを、夏には扇風機を、後は入居してすぐに役に立ちそうに思えるのでメモ帳と鉛筆を机の上にです。

 これらの準備をやり過ぎにならない様に部屋の広さを考えてします。
 「いらっしゃいませ!ここは貴方にピッタリ、とても居心地の良いお部屋です。どうぞここでワンルーム暮らしを満悦なさってください。」と玄関に入ったとたんに聞こえてくるような・・・そんな部屋作りをめざしています。それではアパマンプラザのスタッフの皆様、どうぞ賃貸募集と案内を宜しくお願い致します。