マンション投資の鉄人

<<一覧へ戻る

第二十五の鉄人

Ⅲ.ふりかえり 私のマンション投資の20年(29)チェンジ(変化できる者)

鳥取県在住 T.T.

本屋さんの不動産投資本は相変わらず多く発行されています。こうした状況が続いていますし、むしろ発刊数が増えていっているというのは、やはり、不安な経済情勢の中にあって、そんななかで自己防衛していくには、不動産投資というのは確かなもののひとつなんだということの表れなのだと思います。

気付くのは、定期的に継続して何冊か出版していらっしゃる著者もあれば、一回きりの方もいらっしゃいます。継続して出していらっしゃるかたも、一回きりで終わっているかたにもいろいろな事情やその人たちならではのドラマがあるのだろうな、と思います。

飲食業界の場合、お店に新規顧客(ニュートライヤー)は毎月4.5%あります。なんらかの理由で利用されなくなる人も毎月4.5%あります。つまりそれを繰り返して、その前後で固定客が微増、微減しています。不動産投資の世界も新規にオーナーになられる方は毎月5%程度。不動産投資からリタイヤされる方も毎月5%程度といったところではないでしょうか。想像です。残りの95%くらいの方が継続して実施していらっしゃる状況で、上手くいっていらっしゃる方。そうでない方様々だと思います。

マンション投資の鉄人レポートを最初に書いた私にとっての節目の「15年」は東日本大震災の直後の頃でした。その数か月後、サッカーのなでしこジャパンがワールドカップで優勝しました。決勝で過去の対戦0勝21敗3引き分けの米国に勝ったのです。息詰まる思いで見守った最後のPK戦。誰も想像しえなかった歴史的勝利を彼女たちは成し遂げました。「奇跡って起こるんだ!」。感動に震えました。大変元気づけられました。      それが・・・

今年、2016年、3月4日、世界4位のなでしこジャパンは17位の中国に敗れました。リオオリンピック出場の道は閉ざされました。なぜこんなことになったのでしょうか。

変化できなかったのです。変われなかったのです。世代交代が遅すぎ。スタメンはいつもほとんど同じ顔ぶれ。人が育っていないのは明らかでした。素人ながらにもほんとにこの年齢の上がってしまった選手たちで戦えるのか。戦術も5年前とほとんど同じ高速パス回しのサッカーのみで勝てるのだろうか、って思っていました。

そんなチームはリオまでもたなかったということでしょう。マスコミは冷徹です。評論家を通して「このチームは全てが古い!」と一刀両断にしています。かつてあんなに優勝の快挙を讃えていたのに。エネルギーに満ち溢れ、輝いていたなでしこジャパンはいったいどこにいったのでしょうか。

生物学者ダーウィンの言葉の中に「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」という言葉があります。

この原理を不動産投資に当てはめても、賃貸経営をうまく継続できるかどうかは、拡大することで資産増大することでも逆に縮小することでもなく、唯一、経済情勢や住まいを借りようとする人の変化に対応できるかどうかの行動にかかっていると思います。

そして、私も人口減の問題やこの住まいを借りようとする人のニーズの変化に対応できず、ついていけなければ、どんなにちゃんとやっているつもりでも、へたすると先ほどのリタイヤの5%に入ってしまうのではないかと思います。

本当にずっと永遠に強い人などこの世にいないのだと思います。もしいるとしたら変わることができる人たちなんです。勝ち残ってきた人は環境の変化を敏感にとらえ行動を変えて来た人たちではないでしょうか。

昔のやり方が今でも通用するかといったら大間違い。本当に強い勝ち続ける人は常に現場を見て事実をつかみ、周りにアンテナを向け情報を取り入れている人。柔軟にやり方をシフトしていける人。そんな人こそがずっと勝ち組でいられるのではと思います。マンション投資において私もそうありたい。できたら成功したい。と思っています。結果、不動産投資を楽しんでいくことができればと思います。